Interview
代表インタビュー

代表インタビュー
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このインタビューでは、代表弁護士の北が、どのような思いで弁護士を志し、どんな判断軸で仕事に向き合ってきたのかをお話ししています。
日々寄せられる相談に、どのような姿勢で向き合い、何を大切にしてきたのか。
北法律事務所が仕事をするうえで大切にしている考え方の一端を、言葉そのままにお伝えします。

弁護士を志した原点

まず、弁護士という仕事を意識されたきっかけから教えてください。

弁護士という仕事を意識したのは、小学生の頃でした。
当時見たテレビドラマがきっかけです。法律の内容がどうこうというよりも、理不尽な状況に置かれた人がいて、その人を助ける仕事があるということが、強く印象に残っていました。

ただ、その時点で弁護士になろうと決めていたわけではありません。大学では法学部に進みましたが、正直に言うと、「潰しがきくから」という理由も大きかったと思います。

そこから、弁護士を本気で目指すようになったのは、どのタイミングだったのでしょうか?

学生時代に、弁護士事務所で研修をさせてもらったときですね。
制度として用意されたものではなくて、自分からお願いして、仕事を横で見せてもらいました。

そこで感じたのは、弁護士の仕事は、法律を使って問題を処理するだけの仕事ではない、ということです。
依頼者の話をどう聞くのか、どういう言葉を選ぶのか、どこまで踏み込むのか。その一つひとつに、その人の考え方が表れる仕事なんだなと感じました。
この仕事は、人の人生に深く関わる。そう実感して、「これはやりがいのある仕事だな」と思いました。

司法修習では裁判官の仕事にも触れられたと思いますが、最終的に弁護士を選ばれた理由は何だったのでしょうか?

裁判官の仕事は、双方の言い分を聞いて、証拠と法律に基づいて適正な解決を導く、とても重要な役割だと思っています。その仕事には、常に敬意を持っています。

ただ、裁判官はどうしても一歩引いた立場になります。
一方で弁護士は、困っている人が「助けてください」と来たときに、その人の隣に立つことができる。自分には、その立場のほうが合っていると思いました。

自分で考え、責任を引き受けながら事件に向き合っていけるところに、弁護士という仕事の重さとやりがいを感じています。

相談の場で
大切にしていること

実際に依頼者と向き合う場では、どんなことを大切にされていますか?

相談に来られる方の多くは、不安を抱えています。
何が正しいのか分からないまま、言葉を選びながら話される方も少なくありません。

だから、相談の場では、まず話を聞くことを大切にしています。
法的に通らない話であっても、最初から否定はしません。どういう思いで、そこに至ったのか。その背景を知らずに、正しさだけを伝えても意味がないと思っているからです。

話を聞いたうえで、できることと、できないことを整理し、法律の話はそのあとにします。

北先生がよくおっしゃる「適正な解決」とは、どのような状態を指しているのでしょうか?

勝ちすぎもせず、負けすぎもせず、客観的に見て公平であることだと思っています。

もちろん、依頼者のために勝ちは目指します。
ただ、本来100が妥当なところを200取ろうとすると、かえって話がこじれることが多い。
結果として、依頼者のためにならないケースも少なくありません。

筋の通った主張であれば、相手にも伝わることがありますし、裁判官にも理解してもらいやすいのです。
短期的な満足よりも、あとから振り返ったときに納得できる解決を目指したいと考えています。

その考え方が、印象的に表れた場面があれば教えてください。

離婚調停の案件ですね。解決後に、ある会合に参加していたときのことです。家庭裁判所の調停委員をされている方が、わざわざ私のところまで声をかけに来られました。
その方は、私が当事者の代理人として関わった離婚調停の調停委員でした。
当初は、当事者間の意見の隔たりが大きく、簡単にまとまる状況ではありませんでしたが、調停を重ねる中で、お互いに少しずつ譲歩を重ね、最終的には、相応の経済的な手当てを行うことを条件に、離婚が成立した案件です。
その調停委員の方から、「先生の調停の進め方を見ていて、代理人という立場から依頼者の主張を強く突き通すというのではなく、相手のことも考えながら、何とか調停を前に進めて解決しようとしている姿勢が強く感じられました」と声をかけていただきました。
さらに、「ここまで代理人の関わり方によって調停が前に進んでいると感じたのは、初めての感覚でした。裁判所としても、とてもありがたかったです。別の場所でお会いしたら、どうしてもこのことをお伝えしたいと思っていました」と、激励の言葉もいただきました。
自分の主張を押し通すのではなく、相手の立場も考えながら、譲るべきところは譲る。その進め方を評価していただけたのかなと思っていますし、第三者の立場の方からそう言っていただけたのは、素直にうれしかったですね。

そのように、相手の立場も踏まえながら解決を目指す姿勢は、他の案件でも共通しているのでしょうか?

あるクレーム対応の案件では、「謝るべきところは謝る。ただし、筋は通す」という判断をしました。
依頼者に非がある部分については、代理人としてきちんと謝罪する。一方で、不当な要求については、はっきりとお断りする。感情的に反発するのでもなく、迎合するのでもない。
線引きを曖昧にしないことが、結果的に依頼者を守ることにつながると考えています。

北法律事務所として、
大切にしていること

弁護士という仕事をしていて、やりがいや難しさを感じるのはどんなときでしょうか?

やりがいを感じるのは、「これは理不尽だな」「何とかしないといけないな」と思う案件に出会ったときです。
考え抜いて、できることを一つずつ積み重ねて、うまくいったときは、弁護士をやっていてよかったと思います。

一方で、「これは正義がないな」と感じる案件もあります。
法的にも、常識的にも無理があるものですね。そういう場合は、お断りすることもありますし、お受けしたとしても、自分の中で納得できないことをやるつもりはありません。
弁護士である前に、一人の人間として、間違ったことに手を貸すことはできないと思っています。

最後に、北法律事務所として大切にしている考え方と、これから目指している姿を教えてください。

北法律事務所では、本質的な解決を大切にしています。
目の前の問題だけを片付けて終わり、という形にはしたくありません。

なぜその問題が起きたのか。
その背景に何があるのか。
そこまで考えないと、同じことがまた起きてしまうことが多いと感じています。

和歌山という街は、人と人との距離が近く、筋を通すことを大事にする文化がある土地です。
自分の仕事のやり方とも合っていると感じています。
規模を大きくすることよりも、自分の目が届く範囲で、一件一件にきちんと向き合う。
困ったときに「あそこに相談すればいい」と思い出してもらえる存在でありたいと思っています。

私が大切にしている信条は、義理と人情です。
受けた恩義を忘れないこと。約束を守ること。困っている人の力になること。相手の立場や気持ちに配慮すること。
そうした当たり前のことを、当たり前に続けていきたいと思っています。